日本人で多いのは肩こり、腰痛、四十肩・五十肩、膝の痛み、関節の痛み、です。これだけで日本人の痛みの95%を占めます。その症状について、ご説明します。
肩こり
成人の頭は、4㎏の重さがあります。その重さを首と肩の筋肉、首の骨で支えています。
長時間、同じ姿勢でいたり、筋肉を酷使したりすると、筋肉の中の血行が悪くなります。
すると、筋肉に酸素や栄養分が届かなくなり、乳酸などの老廃物がたまります。それが末梢神経を刺激して、こりや痛みを引き起こすのです。さらにこの状態が続くと、筋肉がこわばり、血行が悪くなります。そして、さらにこりや痛みがひどくなるという悪循環が起こります。
さまざまな理由
首の付け根、首の片側の後面、肩甲骨の内側などのコリや痛みは、背骨の並びや関節の動きの悪さ・老化、筋肉の動きの悪さ、スポーツでの損傷など、いろいろな原因が考えられます。専門家に相談したほうがよいでしょう。
腰痛
日本では1000万人が悩まされているという腰痛。腰痛の原因は冷えや疲労だけでないことが少なくありません。骨盤や背骨のゆがみも考えられますので、接骨院でぜひチェックを受けましょう。
その他にも、長時間同じ姿勢をとることや重いものを持ったことで起こる「ぎっくり腰」もやっかいです。適度な運動を心がけましょう。またデスクワークなど、同じ姿勢で座ったままでいると、椎間板が損傷しヘルニアになる可能性もあります。
四十肩・五十肩
通常の肩こりの原因が筋肉であるのに対して、四十肩・五十肩の場合は骨が原因です。肩の関節を形づくる上腕骨と肩甲骨のバランスが悪くなり、お互いにぶつかることで痛みが生じます。改善するまで数カ月から2年かかるので注意が必要です。予防としては、肩の関節をよく動かすこと。そうすることで肩の可動範囲が広くなり、骨によい影響を与えます。
膝の痛み、関節の痛み
関節の痛みの中でも、膝の痛みを抱える人が多くみられます。中でも「変形性膝関節症」は、加齢により骨や軟骨がすり減ることで、大腿骨と脛骨がこすれ合って起こります。正座に不便を感じたり、脚が完全に伸ばせなったりなどの症状があります。女性に多く、50歳から70歳代後半の人に多くみられます。
膝の痛みでも、膝関節周囲の炎症や半月板損傷が原因の場合もありますので、気をつけましょう。
見逃せない内科的な原因による痛み
意外に多いのが、内科的な原因です。「腰が痛い」と言っているお客さまがヘルペスや帯状疱疹が原因だったこともあります。風邪の引きかけ、治りかけ、退院後などで疲れがこもり、身体がだるくなります。部位はさまざまです。
スポーツによる痛み
スポーツが原因による痛みもあります。スポーツ別にみると
野球 |
肩、肘 |
サッカー |
脚、膝、足首 |
バレーボール
バスケットボール |
肩、肘、脚 |
陸上競技 |
脚、太ももから下 |
ゴルフ |
肩、腰 |
テニス |
肘、脚 |
クラシックバレエ |
足首、股関節 |
当院ではスポーツ疾患による痛みにも対応しています。痛みを軽減できるフォームなど、運動学的な視点から見たアドバイスもいたします。ケガを防ぎ、記録が向上するなど、パフォーマンスが向上する可能性もあります。